DAKS 125 Years
Anniversary
Talk

DAKSの創業125周年を迎えるにあたり、日本を代表する著名人の方々にDAKSにまつわるお話をうかがいます。それぞれの目には125年に亘るブランドの魅力がどのように映っているのでしょうか?

INTERVIEW MOVIE
PROFILE
川口 能活
Yoshikatsu Kawaguchi
静岡県出身、1975年生まれ。サッカーの強豪、清水商業高校に進学。同校を卒業したあと横浜マリノスに入団し、ゴールキーパーを務める。1995年のJリーグ新人王をはじめ、獲得タイトル多数。2001年、英国のポーツマスFCに移籍し、その後もデンマークのFCノアシェラン、ジュビロ磐田、FC岐阜、SC相模原などで活躍した。アトランタ五輪、FIFAワールドカップ(4回)、FIFAコンフェデレーションズカップ(2回)、AFCアジアカップ(3回)と華々しい代表歴を誇る。2018年現役を引退。

今回のゲストはJリーグをはじめ、アトランタオリンピック・FIFAワールドカップ・アジアカップの日本代表など、輝かしい功績で知られる元プロサッカー選手の川口能活さんです。現役時代は日本のチームのみならず、英国のポーツマスFCやデンマークのFCノアシェランに所属するなど国際的にも活躍されました。2018年の引退後、最近では東京五輪GKコーチ就任が話題になったばかり。『日経ビジネス』(2019年9月16日号)にはDAKSの新作を着用する川口さんが登場。今回、ファッション撮影の現場でサッカーや装い、DAKSの印象など幅広い話題についてお話をお聞きしました。

ユニフォームで気持ちのスイッチが入る

――サッカー選手にとってはユニフォームが仕事着ですね。川口さんにとってユニフォームとはどのようなものでしたか?

川口
やっぱり練習着を着るときにも練習に向かうスイッチは入りますし、試合のときは、よりユニフォームを着ることで戦闘モードにスイッチが入るというのが日常的でした。それは自分がサッカーを始めたときからずっと同じ習慣が身についていますね。

スーツを着れば身も心も引き締まる

――DAKSは、これまでにゴルフやクリケット、サッカー、テニスといったイギリスのナショナルチームのユニフォームやオフィシャルスーツに選ばれた歴史があります。川口さんはチームのオフィシャルスーツについてどんな思いをお持ちですか?

川口
ホームグラウンドで本ゲームが行われるときは、スーツで集合して移動するケースが多かったですね。イングランドはスーツを着る習慣が身についている国なんです。ポーツマスFCでプレイをしていたとき、選手たちはすごくかっこよく着こなしていたし、スーツを着ると、より身も心も引き締まるといいますか、テンションが上がってきますよね。また、自分自身がレベルアップする、そういう気持ちになります。

――スーツの着こなしについて、ご自身はどんな点を気になさっていますか?

川口
見た目がカッコよく決まっていたらいいなと。ネクタイの締め方一つとっても大事です。スーツを着るだけで雰囲気が変わりますから、着ること自体が自分にとってステイタスになっています。

スーツの着こなしから生まれる
紳士的なふるまい

――ポーツマスFC時代に他の選手からファッションの影響を受けましたか?

川口
影響はありました。日本にいたとき、僕はポケットチーフなどをあまり身につけていませんでした。でも、ポーツマスFCでプレイしていた選手たちは、おしゃれに(胸のチーフを示して)こういったものを身につけていたんですよね。それを見たときに、ただスーツを着てネクタイをするだけじゃなくて、革靴や小物まで含めて全体のバランスがとれてこそ、初めてスーツの着こなしなんだと分かりました。サッカーのピッチでは戦いなんですけれど、ピッチから離れたときの紳士的なふるまいというのは、やはりスーツの着こなしから出てくるのかな、とすごく感じましたね。

念願のDAKSのスーツを着てみると

――川口さんにとってDAKSとは、どのようなブランドですか? また、今回DAKSを着用してみていかがですか?

川口
イングランド(ポーツマスFC)の選手にも着ていた人がいたので、ブランドは知っていました。僕がプレイしていたときはイングランドの2部リーグだったんですけれど、プレミアリーグから移籍してくる選手たちがいるんですね。そういった選手たちがDAKSを着ていたんですよ。プレミアリーグでプレイされていた人は高給取りな選手が多いので(笑)。やっぱり僕の中では高級ブランドのイメージがすごくあってですね。ポーツマスFCの生え抜きの2部リーグの選手たちは、まだDAKSを着ていなかったんです。ステイタスは感じていましたね。いつか着てみたいなっていうのはありました(笑)。(実際に着てみて)デザインもかっこいいし、着心地もすごくいいですよ。ポーツマスFC時代、DAKSを着るところまで行きつけなかったから、今回着ることができてすごく幸せです。

紳士的かつユーモアのセンスもある英国

――ポーツマスFC時代に、英国の文化や習慣について印象に残っていることを教えてください。

川口
英国は車の運転に関して、ものすごく紳士的でした。お互いにキチンと譲り合っていたのが印象に残っています。僕が住んでいたエリアがそうだったのかもしれませんが、あまりクラクションを鳴らす人もいなかったし、高速道路を走っていても道を譲る。例えば、車の追い越しもそうです。本来、追い越し車線は右側なのに、日本だとときどき左車線から追い越す車があります。でも、イギリスだと車は、ちゃんとルールを守って右から追い越していました。車の運転に限らず、秩序を乱すといったこともなかったですね。あと意外だなと思ったのは、すごくジョークが好きで明るい国民性。真面目で堅いイメージを持っていたんですけれど、実際彼らの輪の中に入ってみると、よく笑いが飛び交うし、ジョークをいいながら選手たちがふざけあうみたいな雰囲気がすごくあって。そのおかげで、イメージとは違った一面を見ることができました。

自分に厳しかった現役時代

――DAKSは創業当初からクオリティファースト、つまり品質第一をポリシーとしています。川口さんが25年間の現役時代に、心掛けていたクオリティファーストをお聞かせください。

川口
ピッチ上で、常に100%のプレイができるよう準備をしていました。食事も節制しつつコンディションをキープしてトレーニングに取り組む、サッカー中心の生活です。チーム全体で行うトレーニング以外に、個人的なウェイトトレーニングをプラスアルファで行っていました。プレイに対するこだわりも強く、自分のプレイ映像を見直して「ここがダメだった」、「ここがよかった」と情報をしっかり整理して次に活かすんです。自分がうまくなるためにサッカーのことだけを考えていましたね。

トレーニングや食事を見直し、
高みを目指す

――常に万全の状態でいるのはどなたかの教えや影響によるものですか?

川口
高校を卒業してプロの選手になった1年目は、なかなか思うように自分のパフォーマンスが通用しなくて非常に辛い経験をしました。2年目に入り、このままでは自分はプロでは通用しないと考え、フィジカルトレーニングを導入したり、食事を見直して、パフォーマンスが向上するための食事をとったりするようにしました。そうした食事は今では当たり前になっていますが、当時は浸透していなかったため、トレーナーの方に教えていただいたのです。そのあたりから少しずつ、自分のなかで意識が変わっていきましたね。

DAKS125周年によせて

――これからの抱負と125周年を迎えるDAKSに向けてメッセージをお願いします。

川口
まず、DAKS様。125周年おめでとうございます。やはり、すばらしい歴史を歩んでいるからこそ125年という年月が経っていると思います。僕は現役時代、DAKSのスーツを着ることができなかったんですが、今後スーツを着る機会が増えると思いますので、ぜひDAKSのスーツを着用したいなと思っています。そして、今後はDAKSのスーツを着て指導者として幅広い活躍をしていけたらうれしいです。ゴールキーパーコーチとして活動を続けるなかで、日本のサッカーをより強くするために、自分のすべてを捧げるつもりです。(自身の)サッカーに対する思いを日本サッカー界に反映できるような、そんな働きができるよう頑張りたいなと思います。

試合で見ていたアクティブな表情とは違い、非常に紳士的な笑顔や落ち着いた語り口が印象的だった川口さん。現役引退後もなお、日本のサッカーの発展に尽力されている姿にDAKSは心からエールを送りたいと思います。これからの川口能活さん、そして日本のサッカー界に栄光あれ。

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第一回 木村佳乃さん
第二回 佐々木蔵之介さん